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究極のヘッドクリーニング(エプソンプリンターPM-750C;770C;720C;700Cあたりも同様にできるようです。)

 エプソンのインクジェットプリンタの目詰まりパターン印刷で、ノズルが目詰まりしていることを確認した場合、ヘッドクリーニングをすることになりますが、長期間放置して置いた場合、それだけでは回復できない場合があります。(機種や状況によっても異なりますが、最低1ヶ月に一度プリンターの電源を入れてやれば、その都度自動的にクリーニングしますので、ほぼ大丈夫のようです)何度クリーニングをしても、目詰まりが回復しない場合、販売店を経由するにしても、基本的にはメーカーに送ってプリントヘッドの交換をしてもらうことになるのですが、送料や修理にかかる費用を考えると、古いプリンターを廃棄して新しいプリンターを買うといった選択をされる方の方が多いようです。
 本当はプリンター自体はほとんどの部分が壊れていない訳で、ちょっと手を加えて使えるとしたら、部品交換も要らないですから、そうした方が地球環境にも優しいし、コスト面でも安上がりです。そこで『究極のヘッドクリーニング』として、ヘッドを取り外し、水またはアルコールで、取り外したヘッド部分をクリーニングをするために、『プリントヘッドの取り外し方』をアップすることにしました。『ダメで元々』という感覚でチャレンジしてみて下さい。回復できればそれなりの充実感(これはお金を出しても買えない!)も得られると思います。
 なお、これはメーカーサイドからすれば、『改造』ということになると思いますし、当然マニュアルにも載っていません。したがって、不幸にして不成功に終わった場合、メーカーの正規修理に支障が出る(割高に修理費を請求される)場合があるかもしれませんので、あくまでも自己責任で行ってください。結果については、保証致しかねます(自分はうまくいったということだけです)ので、ご了承下さい。(ただ、これでダメなら、よほどひどい症状なので、諦めてもらっても良いとは思いますが…。)




【プリントヘッドの外し方】

 プリンター後面のネジ2本を外して、本格的に分解をする方法もありますが、とりあえずプリントヘッドの掃除をしたいだけですから、あまり分解せずにプリントヘッドだけを取り出す方法を紹介します。

1.インクメンテナンススイッチを押したままにすると、プリントヘッドが、インクカートリッジ交換位置まで移動します。(私の場合はヘッドが左端に移動した時点で、電源プラグをコンセントから抜きました。その後はヘッドを交換位置まで移動させました。)後の作業がじっくりできるように、電源コードは抜いておきます。

2.黒、カラー共に、インクカートリッジを抜き取っておきます。次に青いフタを外します。フタと一体になっている黒い棒は、外れる位置がありますので、そこまでずらして外してください。(小さい黒カートリッジのフタの方から外した方が、作業がやり易いと思います。)


3.フタを外すと、金属の棒が見えてきます。金属棒の右端がネジで留めてありますので、そのネジを外します。

4.左側はバネで押さえられているので、金属棒を右にゆっくり抜き取っていきます。


5.抜き取った金属棒とネジです。再度組み立てる際、付け忘れないように…。(何度かやり直すうちに、一度つけ忘れに気付いたことがあります。)

6.金属棒を外したケース内の写真です。これでプリントヘッド部分が取り出せます。(いくつかの写真にも写っていますが、右上の白いものがケーブルです。)


7.グレイの部分がプリントヘッドです。ケーブルを傷つけないように、ゆっくり起こします。

8.ケーブルとソケットが2つ見えてきます。ケーブルの接点を痛めないように、上になっているケーブルを、慎重にソケットから抜きます。


9.上になっているケーブルを抜いた写真です。下のケーブルも同様にして抜き取ります。

10.これでプリンタヘッド部分が取り外せましたので、思う存分クリーニングしてみてください。(写真は取り外したところ)クリーニング後は、この逆の過程を経て組み立ててください。


【プリントヘッドのクリーニングの仕方】

 プリントヘッド(上の7の写真のグレイの部分:小さな穴が空いている)はデリケートな物で、あまり手荒には扱わない方が良いようです。クリーニングの方法としてはいくつか考えられますが、無闇にゴシゴシとはやらない方が良いでしょう。以下にいくつかの方法を挙げておきます。

  1. 綿棒にエチルアルコール等をつけて、優しくこする。(どうしてもヘッド部分をゴシゴシしたい方にお勧め。時間的には早くできます。)
  2. ヘッド部分を水、またはアルコールに数時間漬けておく。(症状の程度にもよりますが、普通には一晩漬けておけば十分だと思います。)
  3. 最近流行のスチームジェットで、蒸気をヘッド部分に吹き付けてやる。(一番手荒な方法です。インクが飛び散るかもしれませんので、ご注意!)


 複数の操作を一度にやってしまわずに、症状の程度によって選択してください。個人的には、ぬるま湯に一晩漬けておくのが、楽しみができて(?)良いかな…。
【それでも直らなかった方へ】

 処置後、インクの充填をするのに、何度かクリーニングをしてみて下さい。また、インクカートリッジを新しいものに変えて直る(この場合は壊れていない?)場合もあります。(特に、補充用インクを使っている場合は疑ってみることも必要です。)でも、『これでダメなら諦める!』ということも、時には大切だと思います。単なる慰めのつもりではないですが、トライしたことのすべてが無駄だったということにはならないと思いますよ。
 私は、PM-750Cを一時3台持っていて、上記の3方法のいずれも試したことがあり、運良く(?)まだ使えていたりしますが、この操作を保証している訳ではありません。繰り返しますが、ここに挙げてある操作は、あくまで自己責任で行ってくださいね。誰もマニュアルにも載ってないようなことを好んでやりたくはない(少なくとも自分はそうです)はずなんで、正当なクリーニングを繰り返すことで解決できれば何よりだと思います。



【お便り紹介】

 先日、zenjyさんよりお便りを頂きました。(お名前頂いて居りますが、了承の上、ハンドルネームで記載させていただいています。)


はじめまして。

実は先日、ネット検索で、インクジェットプリンターのヘッドの掃除について
調べていましたところ、貴ホームページ(正確には旧版でしょうか)に行き着きました。
プリンタヘッドをはずしてお湯につけておく、という写真付きページです。

自宅のPM720Cで試したところ、見事復活いたしました。
何度、プリンタの機能であるクリーニングをしてもだめだったのが、
ほんの数時間で全く問題ない状態になりました。

貴重な情報、誠にありがとうございます。
心より感謝申し上げます。
zenjy


 zenjyさん、PM720C復活して何よりでしたね。また、ご連絡いただき、ありがとうございました。(PM720Cも同じようにいけるということは、zenjyさんからお知らせいただいて初めて知りました。)
 別日にウッチーさんから下記のようなメールをいただきました。(zenjyさん同様お名前頂いて居りますが、ハンドルネームで記載させていただいています。)


はじめてメールいたします。 ウッチーと申します。
インクジェッットプリンターのヘッド詰まりで
諦めておりましたが、ネット検索で貴方の
”究極のヘッドクリーニング”にたどり着きました。

私のPM−700C UGで試したところ
1時間足らずの作業時間で機能回復
いたしました。水+アルコールでインク
がどんどんと溶けていきます。

PM−700Cはかなりヒットした商品で
私の周りでもかなりの方が買われ、
ヘッド詰まりで買い替えられておりました。
大変貴重な情報に感謝いたします。


 ウッチーさん、どうもありがとうございました。PM−700C復活おめでとうございます。スキル面では、今回のウッチーさんの『水+アルコール』というパターンは初めてでしたので、お便りの内容をHPの方に記載させて頂きたいとのメールを送らせていただきました。すぐにご快諾頂き、詳細をお送り下さいました。


ウッチーです。こんにちは。
メールありがとうございます。

ヘッド詰まりで困っている方も多い中、人柱となって
再現性のある親切な画像付き解説に感銘を受け
H.P.の管理人様に実は初めてメールを出しました。

私もPM-700Cを買って2年ぐらいでヘットがだめになり、
そのころエプソンからPM-700C→PM-700CUGの有料
アップグレードキャンペーンで修理を兼ねて直してもらった
ことがありました。

その後もヘッド詰まりは発生し自分なりにヘッドメカ分解を
するのですが、ギヤー、クラッチ、スプリング、センサーのスイッチ
に泣かされヘッドメカを下ろせないままでした。
強引ですがインクタンクを外しスポイトで水滴を垂らし、インクタンクを
戻しヘッドクリーニングで今まで何とか回復して使っていました。

宮本様の水だけのクリーニングの方法でも十分ですが、
私は手元にアルコールがありましたので5〜10%入れてみました。
またお湯を使うのも効果がある感じがします。

つたないレポートですが、よろしければH.P.の
お役に立てれば幸いです。編集してご使用
ください。

私も何かお役に立てる情報があればいいのですが、
残念ながら思い浮かびません。

それでは宮本様のH.P.の発展を楽しみにしております。

ますはお礼まで。


 こちらこそどうもありがとうございました。いろいろ試されていたんですね。参考にしていただければと思います。

 未来ネットのスキルメモは、自分が試してみたマイナーな情報でも便利に利用してくれる方がいれば良いなと思ってアップしています。より沢山の方に情報を活用していただいて、一人でも多くの方々のエコロジー生活の一助にしていただければ、というのが情報掲載の意図するところですので、もし、役立つ情報をお持ちの方が居られましたら、お知らせいただければ嬉しいです。

 未来ネットBBSの方にも、83.の記事にサトさんより書き込みを戴いています。サトさんの試された機種は、EPSON PM-670Cだそうです。(BBSは下記のURL)
http://www.mirai-net.jp/miraibbs/miraibbs.php
 91.にはくだりさんより書き込みを戴いています。何と『3日目にして直った!』そうです。(BBSは下記のURL)
http://www.mirai-net.jp/miraibbs/miraibbs.php
 役立つ情報を共有出来ることも、インターネットのメリットの一つだと考えています。
 renouさんからも下記のようなメールをいただきました。(ハンドルネームで記載させていただいています。)
はじめてのメール失礼致します。

この度、検索にて貴方様のページに辿り着き
早速参考にさせていただきました。
当方はPM-770Cですが、ほぼ同様のやり方で
ヘッドクリーニング(お湯を使用)を行ったところ、
無事に復活することができました!
とても嬉しいです。本当に助かりました。

まさに理想としていた手解き、心から感謝致します。
ありがとうございました。

 renouさん、どうもありがとうございました。また、PM−770Cの復活おめでとうございます。

 PM-770C&『お湯』のパターンも初めてでしたので、ウッチーさん同様にお便りの内容をHPの方に記載させて頂きたいとのメールを送らせていただきました。その際、『ご自身が工夫された点等あれば、是非教えていただければ』とのリクエストにお答えいただき、詳細をお送り下さいました。

ご連絡ありがとうございます。
はじめての作業で不安でしたが、宮本さまの丁寧な写真+解説があったお
陰で、スムーズに作業でき復活させることができました。

PM-770Cでは、上部のカバーを取らないとケーブル類が外せずヘッドが取
れませんでした。
クリーニングは、しばらくぬるま湯につけ置きして綿棒で軽く拭き取る作
業を、インクがほぼ出なくなるまで何度かくり返しました。作業時間とし
ては1時間弱ぐらいです。取り付け後、数回ヘッドクリーニングを行いま
したがかすれてしまうので新品のカートリッジに交換したところ完全に復
活しました。

こんなに綺麗なテストプリントを見たのは久々で爽快でした。
本当に貴重な情報を公開して頂き、心より感謝いたします。

HPへの記載についてですが、つたない文章で申し訳ありませんが、よろし
ければ編集してお使いください。

ありがとうございました。

 詳細どうもありがとうございました。renouさんのように情報を生かしていただける方が居られれば、サイト管理者としても情報掲載の、し甲斐があります。renouさんの情報も、きっと参考にされる方が居られると思います。

 ちょっとしたよろこびも、共有できて、嬉しい気持ちになれることって、人間の良いところかも知れないですね。本当にありがとうございました。

 今年('08)に入ってmakio様より『EPSON PM-G700なおりました><)ありがとうございました!!』とのメールをいただきました。
はじめまして☆新春おめでとうございます☆

EPSON PM-G700の黄色のみ急にでなくなって、泣き泣きこちらにおじゃまさせていただいた所あ。なおるんだ☆と気持ちが楽になりました。

そしてわたしの対処法☆(分解しないでOK^^)
まず黄色のインクだけを取り出し突起物に80度位の熱湯を数滴たらして一時間後にクリーニングしてから
ノズルチェックパターンを印刷したら><)))なおった。ホフウ。
すぐまた年賀状を印刷できました。
管理人様大変ありがとうございました☆

 どういたしまして。

『このたびはご連絡ありがとうございます。年賀状印刷できて良かったですね。
多分インクの固まり具合が比較的軽度だったのではないかと思いますが、できれば分解しないに越したことは無いですし、この場合、makio様のとられた方法がbetterだったと思います。

ともあれ、同じように軽度な、かといってクリーニングのみでは取れない目詰 まりの方も居られると思いますので、【お便り紹介】の欄に載せさせていただい てよろしいですか?』

とメールさせていただいたところ、
宮本さま☆

メール読みました。
掲載は問題ないです。自由につかってくださいませ。


宮本様のコメント通りインクの固まり具合が比較的軽度
だったんです。インクが出なくなってすぐの対処でしたので
よかったんだと思います。実験的にやったものがうまくいったので
わたしもびっくりしています。感謝感謝です。


未来ネットに出会えて良かったです。

宮本様本当にありがとうございました☆

 身に余る謝辞を戴き光栄です。技術的にはmakioさん独自の方法ですから、『記事でmakioさんの気持ちを楽に出来たことで、このサイトがお役に立てた』と理解しています。記事の掲載をご快諾いただき、こちらこそありがとうございました。

Thu, 24 Dec 2009 に 『PM-900C綺麗に復活しました!ありがとうございました!』 の中で Shimadaさんから次のような連絡を頂きました。
もう買い換えるしかないと諦めていたときこれ見て挑戦、すごくうれしいです! 前に修理に出し1万数千円(送料も含めて)かかっており、それだったら買い換 える しかないのかと、 諦めていました。今まで使っていたのを破棄せずにつかえる事とてもうれしいで す! ありがとうございました。

 掲載の件はご快諾いただき、詳細については、
参考にさせて頂いた手順に従い、ヘッドのFPCを外す段階迄きましたが、外せず、又 プリンタヘッドを固定している保護用金属の3本のネジも固くはずせなかったので、 裏返し、綿棒をぬるま湯をひたし、(こすらない様注意深く)ヘッドにこびり付いた インクを溶かし拭き取り、ほぼ完全に除去しました。
作業が完全ではなっかたので、半信半疑印刷してみたところ、綺麗に出てほっとして おります。

本当に、貴重な情報ありがとうございました。

 情報、ありがとうございます。比較的軽度の詰まりだったようですね。でも、Shimadaさんにチャレンジの勇気を与えられたのだとしたら、何年も更新していないサイトでもそれなりの存在意義はあるのかも知れませんね。 こちらこそ情報をいただき、ありがとうございました。